バッグには
『未来』が入っている。

バッグには『未来』が入っている。
その日に使うであろうものを予測して入れてあるバッグはまさに『未来』。
そう、私たちは毎日『未来』を持ち歩いているのだ。
入れるものを変えて出かければ、あなたの『未来』は簡単に変わるかもしれない。
どうせならば自分のお気に入りのバッグに『未来』を詰め込もう。

planb master-pieceのバッグを持った女優の新連載『BAG TO THE FUTURE』。
9月30日公開のホラー映画『“それ”がいる森』に出演する中村里帆さん。
「最近は白Tとデニムしか履かない」とあっけらかんと話す彼女の目の奥には、〈モデル〉という肩書きを下ろし、
これからは〈役者〉という肩書きを背負って生きていかなければならないという強い意志とモチベーションが感じられた。
いろいろな作品で彼女のことを目にする日々はそう遠くないだろう。

Interview with Riho Nakamura

―撮影お疲れ様でした。風強かったですね(笑)
中村:強かったですね(笑)私、本当に風女だったんだって確信しました。前にも撮影の大事なシーンで台風予報もないのに台風が来ちゃったことがあるんですよ(笑)
―それはすごいですね(笑)今日久しぶりに撮らせていただいて思ったんですが、中村さんって日差しに強いですよね?普通太陽の光が当たると皆さん眩しそうな目になるんですが中村さんは全然ならないのが印象的で。
中村:そうですね、あまり眩しくて目を開けられないみたいなのは今までないかもしれないです。
―今回はバッグの連載で『BAG TO THE FUTURE』という連載なんですが、中村さんはバッグに何を入れていることが多いですか?
中村:私普段は荷物が少なくて、財布とケータイとリップくらいです。でも現場の日は大荷物になりますね。お菓子をすごく持っていくので(笑)
―お菓子?
中村:はい、コンビニで1000円分くらいまとめて買っていきます。コロナの影響で現場にみんなでつまめるようなお菓子がなくなってしまったので、今は自分で持っていくようにしています。「遠足しに来てるの?」ってよくマネージャーさんから言われちゃうんですけど(笑)
―なるほど、そういうことですね。持っているバッグはどういう形のバッグが多いですか?
中村:ショルダーバッグが多いです。基本的に何か手に持っている状態があまり好きではないので必然的にショルダータイプが多くなるのかもしれません。あとはトート、リュックも持っています。
―普段コーディネートを決めてからバッグを選びますか?それともバッグから決めてから洋服を選びますか?
中村:うーん、難しいですけど、行く場所で決めるかもしれません。今日は自転車に乗るしこのあとダンスレッスンもあるからリュックにしよう、みたいな。そんな感じなので、バッグが先ですかね。
―それは結構珍しいタイプかもしれません。
中村:そうなんですかね。でも最近自分の中で着る洋服が定まっているからかもしれません。
―定まっている?
中村:今、尾崎豊さんに憧れていて、基本的に白Tシャツにデニム、コンバースという格好なんです。
―なるほど。バッグを先に選んでもコーディネートはさほど変わらないということなんですね。
中村:はい。行く場所によってバッグのサイズが変わるという感じです。
―ちなみに尾崎さんを好きになるきっかけはなんだったんですか?
中村:元々楽曲は好きだったんですが、実は歌っている姿とかはあまり見たことがなくて。どんな人なんだろうと動画サイトで当時のライブ映像を見たときに震えるくらいカッコよかったんです。こういう自分のスタイルがある人になりたい!って。それまでデニムってあまり履いてこなかったんですが、試しにリーバイスのセットアップを買ってみたら自分の中ですごくしっくりきて。中村里帆といえば白Tにデニムだよねっていう言われるくらいになりたいですね。
―尾崎さん以外でよく聞く曲はありますか?
中村:心が動かされるような熱い曲が好きで、最近はクリーピーナッツさんと菅田将暉さんの『サントラ』っていう曲をずっと聴いてます。仕事に行く前とかに聴くとスイッチが入るんですよね。何十回聴いても毎回感情が湧き上がるというか、熱い心を取り戻したいときには絶対聴きます。
―家でも音楽は聴きますか?
中村:家事をしているときなんかはよく聴きます。生活にテンポが出るので。
―バッグを買うときの基準はなんですか?
中村:デザインですかね。洋服が超シンプルなので、個性的なバッグとか派手な色のものに惹かれますね。
―バッグはどれくらい持っていますか?
中村:トータル15個くらいあるかもしれません。昔からずっと使っているのもあるので。
―今日着ていただいたコーディネートの感想をお聞かせください。
中村:すごく憧れてましたこういうスタイル!マニッシュなコーディネートって上級者な感じがしてあまり普段はできないので嬉しかったです。小物の使い方とかベストを挟むところとか真似したいです。
―今日もたまたま白Tでしたね(笑)
中村:わかっていただいてありがとうございます(笑)
―好きな色はなんですか?
中村:赤です。自分のラッキーカラーは赤と知ってからはずっと赤にときめいていますね。オーディションの時は絶対赤のコンバースを履きますし。なんか赤のものを身に纏っているとすごく心強いんですよね。
―趣味はなんですか?
中村:DIYです。自分の部屋もジブリに出てくるような部屋にしたくて壁紙を黄色にしました。
―好きなモチーフはありますか?
中村:柴犬です!最近自分の実家で飼っているワンちゃんモチーフのスマホケースを作りました(笑)
―小さい時からファッションで影響を受けた人はいますか?
中村:母です。うちの母は自分の着る服にはあまり興味がないんですけど、私が着る服にはすごくこだわってくれていたので、それが今のファッション観の基盤になっていると思います。だから母にはすごく感謝しています。
―お母様とはよく連絡を取っていますか?
中村:毎日です。仕事の悩みとかを気兼ねなく言えるのが母だけなので母への電話は生活の一部になっていますね。母はこの仕事のことを詳しいわけではないので、アドバイスみたいなことはしてこないんですけど、ただただずっと聞いてくれて私はそれだけで救われるというか、本当に大事な時間です。
―モデルとしてカメラの前に立つ時と、女優としてカメラの前に立つ時、何か気持ちの違いはありますか?
中村:モデルの時は自分の一番綺麗なところを撮ってもらうように意識しています。お芝居の時はその逆で、中村里帆としてどう映りたいとかは意識していません。モデル歴が長いということもあって、カメラを向けられると無意識に作ってしまっている自分がいて、それがコンプレックスだったんです。だから今はいかにその意識を消すか、どうやったら人間味を出せるか、みたいなことを研究中ですね。
―その二つって完全に相反するものじゃないですか。すぐに切り替えができるものですか?
中村:「無理に綺麗に見せなくていい」と感じてからは自然体でカメラの前に立てるようになった気がします。逆にファッション誌の撮影の時とか「あれ?どうしたら綺麗に見えるんだっけ?」と緊張感が出るようになりましたけど(笑)
―ということは中村さんの中で今は女優の割合が大きくなっているということですかね?
中村:そうかもしれないです。今でもファッションのお仕事は大好きだし、ありがたいことに毎月のように呼んでいただける雑誌もある。長年やってきたという自信も自分の中で少なからずあって。でもお芝居はまだわからないこと、悔しいことだらけで。何より自分から取りに行かないと作品にも参加できないので、どんどん役者というお仕事のことを考える日が増えているのは確かです。
―役作りに関しては日常生活に引きずるタイプですか?
中村:引きずらないと思います。今回出させていただく「“それ”がいる森」ではキャバ嬢の強盗役なんですが、仕草とか口調が日常に出ることは一切なかったですね。とはいえまだ沢山の役を演じたことがあるわけではないで、これからどうなるかはわからないですけど。重めな役とかをやって、家に帰っても役が抜けない!みたいなことに少し憧れがあります(笑)
―中村さんの強盗役、想像がつかないです。
中村:ですよね。女優さんって影の部分があって幅広い役をこなせるというのが理想だと思うんですけど、私は影みたいなところがあまりなくて(笑)。それがコンプレックスだったんですけど、マネージャーさんに「逆にそんな影がない女優もいないんじゃない?」って言ってもらってからは少しポジティブに考えるようになりました。
―「“それ”がいる森」はオーディションだったんですか?
中村:その前に中田監督の方が撮るドラマに出させていただいて、それがオーディションみたいな感じでした。だから今回の映画に呼んでいただいた時はすごく嬉しかったですね。そういうことが初めての経験だったので、「仕事が繋がる」ってこういうことなのかとびっくりしました。一つ一つを全力で臨めば見てくださる方がいるんだなと再認識もしました。
―「“それ”がいる森」はホラー映画ですけど、全く抵抗はなかったですか?
中村:私、昔からホラー映画に出たかったのでものすごく嬉しかったです。
―見るのも好きだったんですか?
中村:見るのは苦手なんですけど、ああいう絶叫する役とかは多分自分は得意だなと思っていて(笑)。なので「“それ”がいる森」で絶叫するお芝居をして「いい顔が撮れました」と言われた時は感無量でしたね。
―女優さんとして憧れている方はいますか?
中村:女優さんではないのですが長瀬智也さんのお芝居が本当にすごいなって最近思います。なんか全身で怪獣みたいに表現するというか、泣く時は顔をぐしゃぐしゃにして泣きじゃくるし、喜ぶ時は本当に子どものようにはしゃぐ。脳で考えてお芝居するのではなく心でお芝居しているような、ああいう女優さんになりたいなと思っています。
―中村さんの今後の抱負をお願いします。
中村:モデル歴が長かったのもありますが、まだまだモデルというイメージが皆さんの中にあると思うので、今後は一人の役者としても認知されたいなと思っています。今は自己紹介でも「モデル、女優の中村里帆です」みたいになることが多いので、自信を持って「女優の中村里帆です」と言えるようになりたいですね。あとは先日舞台の「飛龍伝」を拝見して、初めて「あ、このヒロインやりたい」と思えることができたので、映像だけにとどまらず、いつか舞台とかも挑戦してみたいです。ぜひ応援してください!

PROFILE

RIHO NAKAMURA 中村 里帆

1999年8月6日生まれ、高知県出身。主な出演作に『いなくなれ、群青』(19)、『のぼる小寺さん』(20)、『シンデレラはオンライン中!」(21)など。10月期ABCドラマ「推しが武道館にいってくれたら死ぬ」への出演が決まっている他、待機作多数。
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